風力発電の風車に天然記念物オオワシが衝突・分断


風力発電の風車に天然記念物オオワシが衝突・分断

2009年12月16日

このブログの12月13日記事「風力発電が進展しないワケ」の最後に、「風力発電には若干のマイナスもある。それは、低周波騒音、バードストライク(風車への鳥の衝突)、景観の3点だ」と書いたが、今日の話題はバードストライクだ。朝日新聞サイト12月16日記事「発電の風車に衝突?オオワシ死ぬ 国の天然記念物」から一部を引用する。

北海道地方環境事務所は15日、檜山支庁せたな町の風力発電施設近くで、国の天然記念物に指定されているオオワシの死体が発見された、と発表した。同事務所によると、風車の羽根に衝突した可能性が高く、オオワシの死んだ例としては道内初という。

死んだオオワシは11月24日、電源開発のグループ会社「グリーンパワー瀬棚」の風力発電施設付近で発見された。釧路湿原野生生物保護センターで解剖したところ、体重約4.5キロの幼鳥とわかった。上半身と下半身が分断していたことなどから、オオワシは風車の羽根と衝突して即死した可能性が高いという。
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同事務所によると、オジロワシなど、絶滅の恐れがある鳥が風車に衝突死する事例は04年以降、少なくとも13件あるといい、専門家の意見を聴いて、再発防止を検討するよう道内の風力発電事業者に申し入れるという。 (C)朝日新聞

北海道の檜山支庁せたな町の風力発電施設で、国の天然記念物に指定されているオオワシの幼鳥が風車の羽根に衝突して死んだ。体重約4.5キロというから、猫くらいの体重だ。そのオオワシの幼鳥が上半身・下半身が真っ二つに分断されていた、というから、風力発電の風車のバードストライクは恐ろしい。

風車の羽根の先端はどれくらいの速度か、調べてみた。羽根の半径(または直径)と回転速度がわかれば、羽根の先端速度は計算できる。三重大学の先生が高校での出張授業のページに、「半径26mの風車が2秒で1回転すると先端速度は294km/h」とあった。世の中には半径100mの大型風車もあるようなので、半径26mはそれほど大きくはない。羽根が大きくなると回転速度は遅くなる。検算してみた。

半径26mの風車が2秒で1回転だから、秒速は
 2×26m×3.14× 1/2 = 81.63m/s
となる。時速に直すと
 81.63×60×60 = 293868m/h
つまり時速293.868Kmとなり、先の計算は合っていた。

半径26mの風力発電風車が2秒に1回転とゆっくり回っているようだが、先端の速度はなんと時速約300Km、新幹線の最高速にほぼ近い速度なのだ。このスピードなら、鳥の体は上下にスパっと分断されてしまうだろう。

このバードストライクの解決は難しい。風車の目立つ色にする、などの対策はあるだろうが本質的ではない。鳥が近づきたくない音を発する、なども考えられるだろうがすべての鳥に有効な音などあるわけがない。あとは、能率の低下は避けられないが風車をネットで覆う。。。

この問題は至急解決すべき問題だ。

 
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