中国のエコロジー実績


中国のエコロジー実績

2009年12月23日

中国の人民日報日本語版サイト12月18日記事「中国、世界経済復興に4つの貢献」から一部を引用する。

清華大学国情研究センターの胡鞍鋼主任(教授)はこのほど、中国と世界経済の復興をテーマとする次のような論考を発表した。
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2008年11月中国政府は他国に先駆けて内需拡大方針を決定し、10項目の措置を打ち出し、経済の発展を刺激する一連の投資計画を果断に実施して、わずか一年で国際金融危機への対処に成功し、世界各国の中で率先して経済を復興させた。

中国は世界経済の復興推進において、どのような役割を果たしてきただろうか。私は少なくとも次の4点を認める。

(1)他国に先駆けて経済成長を促進し、世界経済の復興に向けて積極的に努力した。
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(2)中国は自国のことをしっかりと行い、世界的な経済危機あるいは金融危機への対応と処理における最大の「安定装置」となった。
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(3)世界経済の協力を促進し、国際金融システムを冷静に改革した。
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(4)エコロジーに配慮した経済を率先して発展させ、持続可能な発展を促進した。09年に新たに行われた投資の14.6%が構造調整、科学技術の刷新、省エネ・環境保護、生態環境の整備に用いられ、エコロジーの発展、循環型の発展、持続可能な発展を推進した。省エネや汚染物質排出削減の取り組みが目立った効果を挙げており、通年のGDP1万元(単位GDP)あたりのエネルギー消費量は前年に比べて大幅に低下し、二酸化硫黄(SO2)の総排出量は前年比2.1%、化学的酸素要求量(COD)は同2.7%、それぞれ低下する見込みだ。また再生可能エネルギーとクリーンエネルギーが一次エネルギー消費量に占める割合が05年の7.7%から08年は8.9%に増加し、水力発電の設備容量、原子力発電の建設規模、太陽熱温水器の集熱面積と太陽光発電の発電容量はいずれも世界一となり、風力発電の設備容量は世界4位に躍進した。
...(C)人民網日本語版

このブログは太陽光発電関連ブログなので、興味のある記事は上記(4)エコロジーの部分だ。記事から類推すると、次は2008年実績での順位だ。
・水力発電の設備容量: 世界1位
・原子力発電の建設規模: 世界1位
・太陽熱温水器の集熱面積: 世界1位
・太陽光発電の発電容量: 世界1位
・風力発電の設備容量: 世界4位

太陽光発電の発電容量が世界1位、風力発電の設備容量の世界4位、という数字が注目される。また日本では太陽光発電に押されて人気が下火になっている太陽熱温水器の週熱面積が世界1位、も注目される数字だ。チベットなどの辺境地で電気エネルギーが充分に供給できない地域では、太陽熱の利用が盛んだ。

また同記事によれば、再生可能エネルギーとクリーンエネルギーが一次エネルギー消費量に占める割合が05年の7.7%から08年は8.9%に増加した、とのことだ。3年間でたったの1.2%増だが、成長期の中国でエネルギー消費全体のパイが大きいのでこの増加も努力の結果か。ただひとつ疑問があり、原子力エネルギーも含んでの数字ではないだろうか。原子力発電は温暖化ガスを発生させないのでその意味だけをとればクリーンエネルギーになってしまうからだ。もしそうなら、原子力発電を差し引いた数字が知りたいところだ。

また記事によれば、2009年は二酸化硫黄(SO2)の総排出量は前年比2.1%低下する見込み、とのこと。中国の工業地帯の二酸化硫黄が主原因と思われる酸性雨が日本に降って日本の森林に甚大な被害を及ぼしていると思われるいま、この2.1%減では非常に足りない数字だ。日本の緑を守るために、日本は脱硫装置建設の資金と技術を中国に提供する必要があるだろう。また中国は、二酸化硫黄排出が一定の水準以上の設備は稼動停止にする、などの法的措置が必要だ。

この引用した論文は学者の書いたものだが、中国の実績を誇示する内容となっている。御用学者か。(4)のエコロジー部分については何が問題か、中国は何をすべきか、の視点が必要に思う。

 
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