太陽光発電設置工事で屋根に穴


太陽光発電設置工事で屋根に穴

2010年01月06日

このブログの昨年8月23日記事「太陽光発電システムのSC・家電量販店での販売」と12月28日記事「イオンが太陽光発電システム販売を開始」で、太陽光発電システム設置時の施工の問題について言及した。2番目の記事中では、次のように書いた。

太陽光発電システムは屋根の工事と高電圧を伴う異種の業種の工事とも言える。屋根の工事オンリー業者や屋根施工未経験の電気屋には工事を任せられない。特に後者の工事では長期間経過後の雨漏りが心配だ。工事のレベルを保つために、「太陽光発電システム工事資格」のような資格試験が必要な時期になっているのではないか。

今日はこの問題について。朝日新聞サイト1月6日記事”太陽光発電、雨漏り注意 「設置工事で穴」苦情相次ぐ”から。(例によって冗長な長文記事なので一部のみ引用する。)

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■異業種からの参入も急増
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欠陥住宅の相談を受ける財団法人・住宅リフォーム・紛争処理支援センターには今年度、太陽光発電に絡む相談が64件寄せられた。昨年度までは太陽光発電に関する相談は、ほとんどなかった。今年度分では施工ミスが原因とみられるトラブルが目立つという。
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屋根には雨水が建物にしみこまないように防水シートが敷かれている。パネルは屋根を斜めに支える垂木に固定させることが多いが、知識や経験の乏しい業者が垂木の位置を確認せずにクギを打ち込んで、シートを破る例もあるという。国交省の担当者は「設置から2、3年たって雨漏りが始まった例もある。表面化していない同種のトラブルはかなりあると推測される」と話す。
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リフォームのついでに太陽光発電を導入する例も多い。専門業者だけでなく、工務店や電器店、台所やトイレの設置業者、空調業者といった異業種からの参入が急増している。設置工事に絡んだトラブルが急増している背景には、こうした点が影響しているとみられ、パネルメーカーや電力会社でつくる業界団体・太陽光発電協会の広報担当者は「安心して屋根に取り付けてもらうため、業界共通の施工資格も検討したい」と話す。

■業界・国、研修など改善急ぐ

太陽光パネルの国内4大メーカーは各社とも施工業者を増やそうと、設置方法の研修を開いている。

「受講者はここ10年で2千人だったのに、今年度だけでも6千人を突破する勢い。フル稼働でも追いつかず、3月までの研修はすでに予約でいっぱい」。三菱電機の担当者は、こう説明する。研修は埼玉、岐阜、京都の3カ所で行い、受講料や交通費、宿泊費など経費はすべて自己負担だ。それでも全国から希望者が絶えないのだという。
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しかし、メーカーの研修はいずれも1~4日間と短いのが実態だ。国交省の担当者は「工事の質を保つには一定の基準が必要」と指摘する。

こうした中、工務店やリフォーム業者約150社は今後の太陽光発電への需要を見込み、専門技術者を育成する太陽光発電工事専門校(本部・東京)を設立。3カ月のカリキュラムで技術者の育成を目指すという。

国交省は今春から、悪質工事に備えたリフォーム保険をスタートさせる。工事の規模に応じて施工業者が保険料を支払い、建築士の資格を持った保険法人の検査員が欠陥がないかを点検する。リフォームの依頼者は、保険に入った業者を選べば、手抜き工事をされても保険でやり直せる。

太陽光パネルの設置工事でも、同省は設置業者が最低限守るべき施工基準を定め、リフォーム保険の適用対象とする考えだ。

住宅リフォーム・紛争処理支援センター(03・3556・5147)では、パネル設置によるトラブルの相談を無料で受け付ける。荻原邦光相談課長は「パネル設置の契約前に、業者のミスで屋根に不具合が生じたら誰の負担で補修するのかを確認し、記録しておくことが大事」と話す。
...(C)朝日新聞

私が以前の当ブログで懸念していた施工ミスが多発しているようだ。「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」には、昨年度はほとんど無かった太陽光発電設置工事がらみの相談が今年度は64件あり、そのほとんどは施工ミスが原因と思われる、とのことだ。

その背景は、私が懸念していたとおり異業種の参入。工務店や電器店、台所やトイレの設置業者、空調業者などが太陽光発電に参入しているようだ。そして屋根の工事に慣れていないため、防水シートを破ってしまい雨漏り、という事態になる。

もちろん太陽光発電パネルのメーカーも研修を行っているが、申込みが殺到してフル稼働でも追いつかない状況のようだ。しかしこのメーカーの研修は期間が短いのが欠点。

そこで業界は太陽光発電工事専門校を設立し、3ヶ月のカリキュラムで専門技術者を育成する。

こうなると太陽光発電設置工事の資格はどうしても必要になる。業界団体で資格を作ることも検討されているようだが、この資格は国が資格試験を行うべきだ。

引用記事の最後に、極めて大事なことが書いてある。

「パネル設置の契約前に、業者のミスで屋根に不具合が生じたら誰の負担で補修するのかを確認し、記録しておくことが大事」

 
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