2020年の温室効果ガス25%減には原子力発電所の稼働率88%が必要


温室効果ガス25%減には原子力発電所の稼働率88%必要

2010年03月20日

毎日新聞サイトの3月20日記事”温室効果ガス削減:原発稼働率88%、「25%減」に必要--環境研究所試算”から。

国内対策だけで20年までに温室効果ガスを90年比25%削減する場合、原子力発電所の稼働率88%達成が必要だとする試算を、国立環境研究所がまとめた。19日に開かれた環境省の地球温暖化対策中長期行程表の検討会で報告した。

試算では、20年時点の産業部門の生産量を粗鋼1億1966万トン(05年1億1272万トン)などと仮定。25%減達成に必要な設備導入量は、家庭用太陽光パネルの設置世帯数が990万世帯(同26万世帯)、工場など大型施設の太陽光発電導入量は2560万キロワット(同30万キロワット)とした。

原発稼働率は、25年時点で88%とした。08年度は60%にとどまっている。25%減実現の追加投資額(省エネ型でない機器と比べて余分にかかる費用)は、11~20年で年平均10兆円必要と試算した。(C)毎日新聞

このブログでは環境に対する影響の大きさから原子力発電所に反対の立場をとっている。そしてエコのために原子力発電所の「復権」という矛盾した事態の発生する危険性をこのブログでも指摘したことがある。ドイツではすでに「復権」している。そのような危惧を後押しするような研究結果が公表された。

研究結果を発表したのは国立環境研究所。それによれば、2020年に温室効果ガスを90年比25%削減を実現するためには原子力発電所の稼働率を88%にしなければならない、とのことだ。2008年度の原発稼働率が60%なので、88%という数字がいかに高いものかがよくわかる。原発は一定時期ごとに停止しなければならないので、稼動率88%ということは、原子力発電所をさらに増やす必要がある、ということに他ならないだろう。

この数字の前提として、2020年には太陽光発電の設置が一般家庭で990万世帯、工場の発電量が2560万キロワット、としている。この数字がどの程度の規模かは不明だが、太陽光発電を積極的に推進しても25%目標達成には原発の力を借りる必要がある、という研究結果だ。

これは国の研究所の研究なので、民間のエコ研究所の見通しとはだいぶ異なり、原発推進の力が働いているように思う。民間のエコに関する研究所の見解が知りたいところだ。そして、この原発復権を避けるにはどのような方法があるのか、も緊急に研究しなければならないだろう。

 
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