建築主に建築物環境配慮計画書の提出が義務化


建築主に建築物環境配慮計画書の提出が義務化

2010年01月04日

毎日新聞熊本版1月4日記事「温室効果ガス削減:環境配慮の建物で 建築主に計画書提出求める新制度 /熊本」から。

◇2月県議会に条例案提出へ

(熊本)県は、建物を新築・増改築する際、省エネルギーや省資源化、温室効果ガス排出削減などの取り組みと評価をまとめた「建築物環境配慮計画書」を建築主に提出してもらう制度の導入を進めている。環境立県に向け策定中の「地球温暖化対策の推進に係る条例」(仮称)に盛り込み、2月県議会に条例案を提出する。

県環境立県推進室によると、事業所を含む業務その他部門と住宅を含む家庭部門の温室効果ガス排出量は県全体の約3割を占め、毎年のように上昇している。このため制度導入で、建築物の環境対応促進を図る。

計画書では、太陽光発電や雨水利用システムの導入、再利用できる資材の使用、二酸化炭素排出の監視などの取り組み状況をまとめるほか、国土交通省主導で開発された「建築環境総合性能評価システム」に基づいて、取り組みを評価した結果を記載する。

床面積2000平方メートル以上の建物の新築や増改築、大規模改修には計画書の提出を義務付け、それ以外は任意で提出する。既存の建築物も同様の内容の「環境性能届出書」を任意で提出してもらう。

県建築課は「評価結果に『これなら合格』というものはないが、できるだけ高い評価を取れるよう、環境に配慮した設備導入や設計などの努力をお願いしたい。高い意識で温室効果ガス排出削減に取り組んでほしい」と期待している。12都道府県が同様の制度を導入しているという。(C)毎日新聞

熊本県が2月県議会に提出する条例案では、建物を新築・増改築する際に「建築物環境配慮計画書」を建築主に提出してもらう。この提出が義務付けられるのは床面積2000平米以上の建物の新築・増改築時で、それ以下の面積の建物の場合は提出は任意だ。

この「建築物環境配慮計画書」は、太陽光発電や雨水利用システムの導入、再利用できる資材の使用、二酸化炭素排出の監視などの取り組み状況をまとめて記述するほか、「建築環境総合性能評価システム」ソフトウェアによる評価結果も記載する。

「建築物環境配慮計画書」については、熊本県のサイトの建築物環境配慮制度についてページに書かれている。この2月の県議会に提出とのことだがこの資料は昨年7月には完成していたようだ。この制度の大きな特徴は、上記に書いたように建物の新築・増改築時のみならず、既存建物についても「建築物環境配慮計画書」の提出は任意だが可能であり、これは全国で初の制度とのことだ。(任意なので提出する人・企業はいないと思うが。)

この「建築物環境配慮計画書」に記載する内容は、
(1) 温室効果ガスの削減に資する環境配慮措置
(2) 環境配慮措置又は環境性能の評価結果(CASBEE を利用)
(3) 再生可能エネルギー利用設備の導入計画、又は利用状況 等
とのことだ。この(2)は、上記引用記事中の建築環境総合性能評価システムだ。このCASBEEサイトはわかりにくく、どのような環境で動作するソフトか、料金はいくらか、という重要な情報がざっと見た限りでは判明しなかった。探し方が悪いのかもしれないが、サイトの作り方が独りよがりと言えよう。

それはさておき、この「建築物環境配慮計画書」の提出が義務付けられているのは床面積2000平米以上の新築・増改築時なので、一般家庭ではなく、企業の建物かアパートがメインの対象だろう。企業やアパートのオーナーに環境への配慮を考えさせるには良い手段かもしれない。しかし実際には建築事務所か施工会社が代行して提出すると思われるので、この制度の目的の「建築主の自主的な環境配慮の取組を促進」が実現されるかは少々疑問だ。

 
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