北九州市は太陽光発電の電力で全教室へ扇風機設置へ


教室の扇風機の電力はすべて太陽光発電

2012年03月09日

毎日新聞サイトの3月8日の北九州版記事「北九州市:小中学校の夏の猛暑対策、試算 扇風機なら太陽光発電で十分 /福岡」から一部を引用する。

北九州市は7日、市立小中学校(計193校)の夏場(7~9月)の猛暑対策をめぐり、扇風機と空調を比較した試算を2月議会の一般質問での答弁で公表した。市教委は「環境への負荷や設置費用から現状では空調設置は困難」との見解を示し、扇風機設置への理解を求めた。

試算によると、すべての普通教室に扇風機を設置した場合、消費電力量は20万キロワットで、学校の太陽光発電設備の発電能力30万キロワットでまかなえるとした。一方、空調整備の場合、消費電力量が714万キロワットになるとした。

教室の猛暑対策を巡って市教委は来年度当初予算案に扇風機設置のモデル事業として7500万円を計上。9割の教室が最上階にある小学6年生と、進学を控えた中学3年生の普通教室計約600教室を対象に1教室あたり4台の扇風機を設置する。その後、温度調査やアンケートなどで効果を検証し、全学年への拡大を判断する方針だ。
...(C)毎日新聞

私の小中学校時代、学校に冷房なんて無かった。暑いときは窓を全開して授業、だったように思う。暖房も充分ではなかった。ところが最近の学校は、冷暖房の空調完備も結構あるようだ。今日話題の北九州市は、「扇風機なら学校の太陽光発電で賄える」と、扇風機の設置を進めるとのことだ。

同市は、環境への負荷や設置費用の観点から冷房の空調設置は無理、との見解だ。特に全教室へ空調設備となると、膨大な費用がかかることは充分に想像が付く。そして同市の小中学校の太陽光発電能力が30万キロワットなので、扇風機ならその電力で全教室に複数代設置してもその消費電力20万キロワットは全てを賄える、とした。

30万キロワットということは300メガワットとなり、これは変だ。北九州市の全部の小中学校で太陽光発電したとしてその出力合計が300メガワットということはありえない。もしそうなら、北九州市は世界でダントツ1位の太陽光発電の町となる。それは違う。上記引用記事の「キロワット」はすべて「キロワット時」の誤りだろう。

もし同市の全小中学校の太陽光発電の「年間の」発電量が30万「キロワット時」とすると、出力はだいたい300キロワットとなる。そんなものだろう。(それでもたいしたものと思う。)すると、上記引用記事中の数字は次のようになるはずだ。

・学校の太陽光発電設備の発電能力: 年間発電量30万キロワット時
・すべての普通教室に扇風機を設置した場合の消費電力量: 年間20万キロワット時
・すべての普通教室に空調設備を設置した場合の消費電力量: 年間714万キロワット時

この数字を見れば、扇風機設置に傾くのは頷ける。同市はとりあえず、小中学校の最上階の600教室に4台ずつ扇風機を設置し、その効果を検証して全教室へ設置を進めるとの方針だ。

電気エネルギーを膨大に消費する現代文明へのちょっとした抵抗という意味も感じられ、この方針には賛成だ。

 
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