経済産業省は次世代電力網の検討会を発足


次世代電力網の検討会発足

2010年05月29日

朝日新聞サイトの5月28日付の日刊工業新聞記事「経産省、電力網の安定化議論-本格導入へ検討会」から一部を引用する。

経済産業省は27日、再生可能エネルギーやスマートグリッド(次世代電力網)の本格導入に向け、系統(電力網)安定化対策や費用負担の方法を議論する「次世代送配電システム制度検討会」を立ち上げた。スマートグリッドの主要機器であるスマートメーターについて議論する検討会の設置に続くもの。経産省でのスマートグリッドに関する議論は、電力の安定供給をめぐる部分で制度の詳細や具体的な取り決めを詰める段階に入った。

検討会には次世代の送配電システムに関する技術やルールを検討する作業部会と、再生可能エネルギーの全量買い取り制度での費用回収の仕組みを検討する作業部会を6月中に新設。スマートメーター制度検討会との合同開催も予定する。秋と冬に各部会で中間取りまとめをした後、2011年春に報告をまとめる。

検討会の前身である「次世代送配電ネットワーク研究会」では、太陽光発電の出力が消費電力を上回って系統に逆流する「逆潮流」の増大を防ぐため出力の抑制が必要とする意見が多かった。これを受け検討会では、出力抑制機能を付けた機器の開発や系統を運用するルールの見直しなどを議論する。また、双方向通信導入に向けた課題、太陽光発電の出力予測技術や系統用蓄電池の効率化技術開発なども整理。全量買い取り制度に関しても、買い取り費用の回収や系統安定化対策費用の負担のあり方を議論する。 (C)日刊工業新聞社

経済産業省は「次世代送配電システム制度検討会」を27日に設置した。この検討会で検討するテーマの一つが次世代の送配電システムに関する技術やルールの検討だ。この検討会には前身があり「次世代送配電ネットワーク研究会」という名称だった。その前身の研究会では

太陽光発電の出力が消費電力を上回って系統に逆流する「逆潮流」の増大を防ぐため出力の抑制が必要

という意見が多かったので今回の検討会では、出力抑制機能を付けた機器の開発や系統を運用するルールの見直しの検討を行う、とのことだ。

う~~む、ちょっと変だ。この引用記事を読むと「逆潮流」は一見、悪のように思えるが、「逆潮流」とは「売電」とほぼ同義語で、太陽光発電電力が使用電力を上回る分を電力網に送ることなのだ。その売電を阻止する、とまでは言わないが制御する装置・ソフトウェアを開発するのだ。

もちろん、急に過大な電力が各家庭から電力網に流れた場合、電力網にあまり余裕がない「細い」電力網なら変電所がダウンする可能性はある。本当にそれを抑止する目的だけなら良い。しかし本心は太陽光発電のような出力が不安定な電力を送電網に流したくない電力会社がその逆潮流の制御を行うことになると、余計な「制御」まで行う懸念がある。例えば、恣意的に売電額を抑えたいとき、などがある。

このような電力の逆潮流コントローラの重要部分は制御ソフトウェアだ。そのソフトウェアの開発は、電力会社が一切関与できないことが重要だろうし、実際の運用ではそのコントローラは完全自律運転をするものとし、外部(つまり電力会社)からのコントロールは受け付けない形が望ましい。

 
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