太陽光発電による電気自動車用急速充電システム


太陽光発電による電気自動車用急速充電システム

2009年10月21日

朝日新聞サイトの10月19日付の日刊工業新聞記事「ニチコン、太陽光発電利用したEV用急速充電システム」から。

ニチコンは2009年度内に太陽光発電を主電源とする電気自動車(EV)用急速充電システムを発売する。太陽光発電した電力をキャパシターに蓄え、急速充電するもので、電力会社の系統電源は補助的に扱うため、充電時の二酸化炭素(CO2)排出量抑制に貢献する。すでに一部自治体などが興味を持っており、納入交渉している。同社は三菱自動車と富士重工業のEV向けに電力制御デバイスであるDC/DCコンバーターを納入している。こうした技術実績を強みに充電システムでも攻勢をかける。

新システムはEV用充電器一体型DC―DCコンバーター、電気二重層キャパシターを用いた蓄電盤などと太陽光発電を組み合わせた。電圧500ボルト、約30分でフル充電を可能とする。

EV本格普及には充電インフラ整備が不可欠。既存の急速充電システムは電力会社との契約電力の変更がほとんどの場合必要だが、新システムは変更は不要。ガソリンスタンドやコンビニなどの店舗にも導入しやすく充電スタンド普及にも役立ちそうだ。太陽光パネルは外部調達するため、現在、複数の国内メーカーと交渉を進めている。充電以外に店舗向けに電力供給する仕様や、非常停電時のバックアップ用発電機を組む仕様などを想定し、価格は数百万―数千万円になる見込み。

太陽光発電を利用したEV用充電システムは新日本石油、NEC、日本ユニシスが10年3月末までの実証実験を進めているほか、日産自動車と昭和シェル石油が10年3月までに試作システムを開発している。ニチコンはEV向けのDC/DCコンバーターや、急速充電器、電気二重層キャパシターを開発してきた技術蓄積で差別化し、他社に先駆け自社で製品化する。(C)日刊工業新聞

京都のニチコンの主な製品はコンデンサ。その技術を利用し、電気自動車(EV)用の急速充電システムを発売する。これは、太陽光発電による電気をキャパシターに蓄え急速充電するもので、電力会社による電力は補助的なため充電時のCO2削減に貢献する製品だ。

この製品は、通常の蓄電池ではなくキャパシターに電気を蓄える。キャパシターとは、コンデンサとほぼ同義語だ。スーパーキャパシタとはに次のように解説されている。

スーパーキャパシタとは、電気を蓄えることのできる新しい蓄電装置、「電気二重層キャパシタ」の総称です。ウルトラキャパシタとも呼ばれます。

電気二重層キャパシタは、有機電解液とアルミや炭素を原料とした簡単な構造で、電池のように重金属を用いないため、環境への負荷が少ないばかりか、資源枯渇の心配がありません。また充放電時のエネルギーロスが少なく、内部抵抗が非常に低いため、電池では不可能な瞬時の大電力の充放電等も可能で、電池のように爆発を起こす危険性もありません。そして寿命は非常に長く、普通の電池の100倍以上保つと言われています。
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、1992年に、日本から新しい仕組みのスーパーキャパシタが出現し、近年、世界中でエネルギー密度を格段に増やした様々なスーパーキャパシタが開発されています。

これらの高性能キャパシタは、ハイブリッド自動車、電気自動車、夜間電力の蓄電倉庫などへの大きなポテンシャルを持っています。特に、天候に左右されるがゆえにこれまで敬遠されてきた、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーとスーパーキャパシタの相性は抜群によく、これらの技術の組み合わせによって、再生可能エネルギーを基本とした社会も夢ではありません。
...(C)アラタニウラノ

この説明では、高性能キャパシターをスーパーキャパシタと称している。スーパーキャパシタは単純な構造がゆえに内部抵抗が非常に低く、そのため大電力の充電・放電が可能だ。また寿命が非常に長く、なんと普通の電池の100倍とか。用途は「ハイブリッド自動車、電気自動車、夜間電力の蓄電倉庫」。また「太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーとスーパーキャパシタの相性は抜群に良い」とのことだ。

ここで最初の引用記事に戻る。ニチコンが発売する製品は、EV用充電器一体型DC―DCコンバーター、電気二重層キャパシターを用いた蓄電盤などと太陽光発電を組み合わせもので、電圧500ボルト、約30分でフル充電を可能とする、とのことだ。電圧の高さと、フル充電時間の短さに少々驚いた。

電気自動車の普及のためには、急速充電システムを国内に数多く設置する必要がある。この製品は太陽光発電がメインのため電力会社と契約する必要はないため手軽に設置できる。キャパシターという先端技術を利用したこの製品と会社に注目してゆきたい。

 
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