三菱電機の高性能インバーター


三菱電機の高性能インバーター

2009年11月12日

このブログの9月2日記事「太陽光発電システム周辺機器の動向」で次のように書いた。

三菱電機のパワーコンディショナーは「業界最高の変換効率」とのことで来年10月発売とか。変換効率を1.5ポイント高めた製品とのことだ。たかが1.5ポイントと思うなかれ。100%に近づけば近づくほど変換効率を高めるには大変な技術力が必要なのだ。

今日はこの関連記事というべき記事だ。11月12日付の朝日新聞サイト記事「三菱電、電力損失を9割低減したSiCインバーター試作」から一部を引用する。

三菱電機は11日、炭化ケイ素(SiC)半導体を内蔵した新しいインバーターを試作し、シリコン製半導体を内蔵したタイプに比べて電力損失を9割低減できることを実証したと発表した。従来のSiC半導体による試作インバーターでは電力損失の7割低減を確認していた。電流のオン・オフ切り替え(スイッチング)速度を2倍超高めることなどで、損失の大幅低減を実現したという。

通常、スイッチング速度を高めると、インバーター回路に瞬間的に高電圧が発生し、素子が破壊される恐れがある。インバーターモジュールを構成する金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)はダイオードの配置を見直し、性能を引き出した。

同社では2010年度にSiCインバーターを商用化する方針を打ち出している。太陽光発電システムのパワーコンディショナーやエアコン、電気自動車のモーター制御などに採用される見通し。SiCはシリコンに比べて絶縁破壊を起こす最大電界強度が約10倍。次世代パワー半導体材料として注目されている。 (C)朝日新聞

三菱電機の新パワーコンディショナーの半導体は、従来のシリコン製半導体ではなく炭化ケイ素(SiC)半導体、と朝日新聞にはある。炭化ケイ素とは炭化シリコンのこと。朝日新聞さん、従来のシリコン製半導体と新しい炭化シリコン半導体は一見するとどちらもシリコン、どこがどう違うか、ひとこと書いておくべきでしょう。

それはともかく、新インバーターに搭載される炭化ケイ素半導体は、絶縁破壊強度が従来のものより10倍強いことで、スイッチングの速度を倍に速めることが出来、その効果で損失を大幅に減らすことが出来た、という技術だ。従来の電力損失を9割低減した、というから非常にすばらしい技術だ。

この炭化ケイ素半導体を搭載した高性能インバーターは来年度に商品化され、太陽光発電のパワーコンディショナーにも採用される、とのことだ。いうまでもないが直流を交流にするインバーターはパワーコンディショナー中の主要部品だ。この技術でパワーコンディショナーの電力損失も大幅減が期待できる。

 
QLOOK ANALYTICS