ソフトバンクの孫氏が全国10箇所にメガソーラーを建設、電力ビジネスに参入か


メガソーラーと電力ビジネス

2011年05月23日

5月21日付けの毎日新聞サイト記事「孫社長:埼玉などと連携、全国10カ所に太陽光発電所計画」から一部を引用する。

東日本大震災と福島第1原発事故の発生以降、原発依存からの脱却を訴えているソフトバンクの孫正義社長が、全国10カ所に大規模太陽光発電所「メガソーラー」を建設する検討に入ったことが21日分かった。

関係者によると、「脱原発」構想を掲げる橋下徹大阪府知事が孫氏に共鳴。これをテコに孫氏は7府県でつくる関西広域連合などと連携。総額約800億円を投じて、1施設当たり1万~5万キロワットのメガソーラーを建設したい考え。事業費については、各自治体にも一部負担してもらうよう要請する方向だ。

埼玉県の上田清司知事は21日、県内で記者団の取材に応じ、孫氏側が79億円、県など地元自治体が1億円をそれぞれ負担して、80億円の事業費でメガソーラーを建設する計画を進めていることを明らかにした。発電能力は約2万キロワット以上という。(C)毎日新聞

ソフトバンクの孫社長がとんでもない大きなプロジェクトを立ち上げた。全国10箇所にメガソーラを建設する。プロジェクト総額はなんと800億円という、われわれ庶民には想像もできない金額だ。各メガソーラーの規模は、1万~5万キロワットとのことなので、10~50メガワットということになる。この事業費の一部は自治体にも負担してもらう、という考えとのことだ。

早速、埼玉県がこのプロジェクトに参加する。埼玉県のメガソーラーは、出力が2万キロワット、つまり20万メガワットという、本当に大規模な太陽光発電所だ。この事業費は80億円で、孫氏側が79億円、埼玉県が1億円負担する、とのことだ。

出力2万キロワットで事業費80億円ということは、割り算をすると、1キロワット当たりの建設費は40万円となる。メガソーラーとしては極めて順当な単価だ。

孫さん、原発事故をきっかけに脱原発を訴えこのような行動に出た、と上記の引用記事にはあるが、そればかりではないようだ。ゲンダイネットサイトの5月20日記事”「宝の山」になるのか!?新規参入電力ビジネス”から。

原発なくなれば群雄割処

●ソフトバンク、森ビル、新日鉄などが虎視眈々
森ビルが電力事業参入を虎視眈々(たんたん)と狙っている――まことしやかに産業界で流れている話だ。

森ビル保有の六本木ヒルズが自家発電システムを持っていることが発端で、傘下の「六本木エネルギーサービス」を通じて、すでに東電への売電も実施ずみだという。
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本当に電力会社の地域独占体制が崩れれば、商機が生まれる。原発という低コスト商品が消えれば、電力会社以外にもチャンスが出てくる。ソフトバンクの孫正義社長が10億円を投じて「自然エネルギー財団」を設立すると表明したのも、電力ビジネス参入が本当の狙いだといわれる。

「ランニングコストだけを考えると、火力発電は原発に勝てません。95年に電気事業法の改正で独立系発電事業者(IPP)が生まれましたが、原発とのコスト競争に敗れ、現状は自社工場に電力を供給する程度にとどまっています。それがガラリと変わるかもしれない。発電設備を持つ新日鉄や住友金属あたりは本腰を入れてくるでしょう」(深川孝行氏)

IPPでは、昭和電工や新日鉄、住友金属、JFEスチール、昭和シェル・東京ガス連合が知られる。六本木エネルギーサービスのように限られた地区(地点)で電気事業を行うのは特定電気事業と呼ばれ、森ビルのほかに鹿島の諏訪エネルギーサービス(長野県)がある。

小規模ながら電力の小売りを手掛ける特定規模電気事業者(PPS)は、パナソニックや日産自動車、王子製紙、島忠など日本に約46社。今後、本格的な電力自由化の時代が来れば、PPSは本腰を入れてくるだろうし、孫社長のように新規参入組が続出する可能性も高い。
...(C)ゲンダイネット

なるほど、コストが低い原発が消えれば電力ビジネスのチャンスはあり、というわけだ。可能性のあるビジネスには巨大な資本を投下することを繰り返してきた孫さん、巨大なビジネスチャンスの臭いを嗅ぎ付け自然エネルギー電力ビジネスに参入、と見ることが正解なのだろう。

 
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