三菱東京UFJ銀行の「エコサポート特典」


三菱東京UFJ銀行の「エコサポート特典」

2009年11月30日

家を新築する際、太陽光発電とオール電化の両方を設置するとローンの金利が安くなる、という話題だ。11月30日付の毎日新聞サイト記事「エコで勝負:三菱東京UFJ銀行 エコ住宅優遇ローン」から一部を引用する。

三菱東京UFJ銀行はオール電化と太陽光発電システムの両方を組み込んだ新築戸建て住宅を対象に住宅ローン金利を0・1%引き下げる優遇策「エコサポート特典」を今年6月から始めた。不況で新築住宅販売の水準は高くないが、環境意識の高い消費者には好評で、金融サービスを通じて環境負荷低減を後押しする考えだ。

現在、変動型の住宅ローンの店頭表示金利は年2・475%。

頭金が総額の20%以上ある顧客は1・4%の優遇が受けられ、さらにエコサポート特典を組み合わせると1%を下回る水準になる。

同行によると3000万円を30年返済で借りるケースでは、エコサポート特典で約57万円の負担軽減になる。

これに国や自治体の補助金や電気代の節約効果、電力会社の余剰電力買い取り効果などを合わせると太陽光発電設備の導入費用はおおむねカバーできるという。

申し込みにはミサワホーム、積水ハウスなど指定メーカー10社が発行する「エコ認定書」が必要。(C)毎日新聞

三菱東京UFJ銀行の「エコサポート特典」は、太陽光発電システムとオール電化を組み込んだ新築住宅を対象に、住宅ローン金利を0.1%引き下げる、という特典だ。0.1%とは少々ケチクサイ、と思うかもしれない。3千万円を30年返済で借りる場合、エコサポート特典があると約57万円の返済減となるそうだ。57万円という金額は大きいが、30年で57万円なので、月々にならすと1580円の減額。実感としてはありがたみはほとんど感じない金額だ。

上記引用部分の「これに国や自治体の補助金や電気代の節約効果、電力会社の余剰電力買い取り効果などを合わせると太陽光発電設備の導入費用はおおむねカバーできるという」はいかがなものか。この表現は、エコサポート特典があるとあたかも太陽光発電の設置費用はほとんどカバーできる、というように読めるが、そんなことはない。エコサポート特典がなくても、国・自治体の補助金や余剰電力の固定価格買取制度で10年程度で設置費用は償却できるのだ。銀行の説明をうのみにしてそのまま掲載する新聞記者の姿勢には疑問を持つ。

もうひとつ問題がある。それは、この特典を受けるには"ミサワホーム、積水ハウスなど指定メーカー10社が発行する「エコ認定書」が必要"とある。ミサワホーム、積水ハウスは住宅メーカーだから、これらの住宅建設大会社で住宅を建設しないとこの特典は得られないのだ。特に地方では地元の工務店に建設を依頼することが多いだろう。ということは、下種の勘ぐりだが、指定メーカー10社から三菱東京UFJ銀行へ太陽光設置金額の一部が還流しているのではないか、と疑う。だから全住宅メーカーではNGなのだ。もしそうでないのなら、住宅メーカーではなく太陽光発電メーカーを指定すればよいはずなのだ。

さらにもうひとつ疑問。このエコサポート特典は今年6月から始めている特典とのこと。それを毎日新聞は11月末に記事にする、とは何故なのか。いろいろ裏を勘ぐりたくなる。

ということで、このブログらしく、大会社とマスコミに辛口の記事となってしまった。

 
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