2010年、再生可能エネルギーは原発を超えた


原発と再生可能エネルギー

2011年04月16日

ついにドイツは原子力発電を放棄した。4月16日共同通信記事「ドイツ、脱原発へ政策転換 6月に法改正、と首相」から。

ドイツのメルケル首相は15日、野党も含む国内16州(特別市含む)の州首相とエネルギー政策の見直しについて会談。福島第1原発の事故を受けて早期に脱原発へ政策転換を図る方針を説明した。

会談後の記者会見でメルケル首相は新政策について、6月上旬に閣議決定し中旬までに連邦議会(下院)と連邦参議院(上院)で関連法の改正を目指すことを表明。同時に、風力など再生可能エネルギーへの転換を促進することを強調した。

ドイツ政府は3月中旬、国内原発計17基のうち旧式の7基など計8基の一時停止を発表。(C)共同通信

ドイツは首相がメルケル氏になってから原子力発電が復活していた。二酸化炭素排出削減のため、「やむをえず」原発に頼る、ということ。しかし今回の福島原発事故を契機に、ドイツ国内の原発を廃止すべく政策転換を表明した。もちろん、原発分は再生可能エネルギーへ転換する。

政治家がやる気になればできるのだ。翻って日本、無能な首相、そして膨大な原子力利権をむさぼる連中の存在のせいで、政治主導での原発廃止はありえない状況だ。原子力利権の連中がマスコミにまで浸透し民衆への洗脳が行き届いているため、原発廃止を唱えようものなら、「それでは停電」という脅し文句が来る。しかし現実は、原発無しで済む見通しはついたのだ。

msn産経ニュースサイトの4月16日の共同通信記事「風力・太陽光エネが原発を逆転 福島事故で差は拡大へ」から。

2010年の世界の発電容量は、風力や太陽光などの再生可能エネルギーが原発を初めて逆転したとする世界の原子力産業に関する報告書を米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所」が15日までにまとめた。

原発は、安全規制が厳しくなったことや建設費用の増加で1980年代後半から伸び悩み、2010年の発電容量は3億7500万キロワット。一方、再生可能エネルギーは地球温暖化対策で注目されて急激に増加し、風力と太陽、バイオマス、小規模水力の合計は3億8100万キロワットになり、初めて原発を上回った。

報告書は、福島第1原発事故の影響で廃炉になる原発が多くなり、新設も大幅には増えず、再生可能エネルギーとの差はさらに開くとみている。(C)共同通信

2010年、世界における再生可能エネルギーによる発電容量は、ついに原子力を超えた、というニュースだ。この「再生可能エネルギー」の定義は、「風力、太陽、バイオマス、小規模水力」だ。大規模水力は再生可能エネルギーには入っていない。

このニュースにはグラフがあるが、これは一見紛らわしい。これは前年比による、各発電の伸びを表すグラフであり、総量ではない。原子力が低迷しているのに比べて、太陽光はこの2年で急伸している。風力も伸びはすばらしいが、2010年ではマイナス、つまり前年比で減となっている。これは、風力発電の騒音問題のためと思われる。

福島原発事故前の2010年で、再生可能エネルギーによる発電量は原子力を超えた、ということは、事故後の今、世界の政治家が積極的に再生可能エネルギー推進に取り組めば、原発が無くなる日も遠からず来るだろう、と予感させる。そして、最後まで原発を残している国は、意外に日本かもしれない。日本においては、きちんとした理念を持った強いリーダーシップを持った政治家が環境政党を結成することを強く願う。

 
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