東京都は新築マンションの太陽熱温水器の設置に補助金


東京都の太陽熱温水器の設置補助金

2011年04月09日

このブログは太陽光発電をメインテーマとするが、太陽熱温水器も太陽エネルギーを利用する重要な機器だ。少し前だが1月6日の朝日新聞サイト記事”「太陽熱」に日を当てたい 都、5千戸分の助成新設へ”から一部を引用する。

太陽光発電に押され、日の当たらなくなった「太陽熱」を見直そうと、東京都は新年度から、新しい助成制度を設ける。新築マンションで給湯や床暖房に活用する試みで、5年間で5千戸分、20億円の予算を組む。

都の新しい制度では、財源が限られていることから、助成対象を一度に大量の機器を導入する新築マンションに限定した。優れた技術やデザインを選び、これらの機器を設置する場合、1戸あたり約100万円の設置費用の半額~4分の1をマンション開発業者に助成する。「メーカーにも使いやすい機器の開発を促して、太陽熱利用を広く普及させたい」という。

日本で太陽エネルギーが注目されたのは、1979年の第2次石油ショックの後。太陽熱機器メーカーでつくるソーラーシステム振興協会によると、当時の太陽エネルギー利用といえば太陽熱利用の温水器が主流で、80年には設置数がピークの約83万台に達した。しかし、原油価格が下がるにつれて需要が減り、一部業者の強引な訪問販売が社会問題化したことが追い打ちをかけた。100社以上あったメーカーは現在十数社に。その結果、機器の修理や点検に十分対応できなくなり、業界のイメージ低下につながった。対照的に太陽光発電は大手メーカーが次々と参入して新商品を開発。電気は用途が広く、人気が高まった。

都は2009~10年度に太陽光と太陽熱機器の設置費助成制度を設けたが、申請は太陽光の約1万3600件に対し、太陽熱は約50分の1の約270件。国の助成制度は太陽光発電システムに限定したものがほとんどで、太陽熱利用機器への助成は昨年度から始まったものの、政府の「事業仕分け」で新年度の予算要求は見送られた。

都は、同じエネルギー量を生み出すために必要なパネル面積も太陽光の3分の1~4分の1で済み、設置費用も比較的安く済むという太陽熱の利点を強調。担当者は「太陽熱利用のメリットは大きく、注目されないのはもったいない。国が支援策をやらないなら都がやる」と意気込む。
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〈太陽熱利用〉 屋根やベランダなどに集熱パネルを設置し、不凍液を温めるなどして、給湯や床暖房に利用するシステム。電力を生み出す太陽光発電に比べ、用途は限られるが、エネルギー変換効率は太陽光の3~4倍で、ソーラーシステムの設置費用も一般的に太陽光発電の3分の2程度で済むのが特徴。

太陽熱を利用する発電は、集光して高温の熱水でタービンを回す太陽熱発電だが、今日の話題は日本でかなり以前から太陽熱を利用する太陽熱温水器だ。太陽エネルギーの利用効率の観点では、太陽光発電がせいぜい20%なのに対し、太陽熱温水器は50%を超える。太陽熱温水器は太陽エネルギー利用効率が高い、優れた機器なのだ。

引用記事にもあるが、太陽熱温水器は1980年には設置数が83万台にも達した。その後、一部の業者の強引な訪問販売が問題となり急減しているのはグラフのとおり。現在はメーカー数まで激減している。この低迷は、温水器のデザインも大きい。屋根をまたいだあのスタイルが嫌われていることは確かだ。そこで、デザイン性の高い製品も最近は目にすることができる。

このように太陽エネルギー利用効率の優れた製品は積極的に導入すべき、と考える自治体は設置補助金制度を設け始めている。記事のとおり東京都は、今年度(2011年度)から太陽熱温水器の設置に補助金制度を設ける。予算は5年間で20億円というから、大きな金額といえる。

ただ対象は一般家庭ではなく、新築マンションで、マンション開発業者に補助する。補助金額は、設置金額の1/4~1/2というから、太陽光発電よりは大きな補助割合だ。

この補助を契機に、太陽熱温水器の見直し気運の高まることを期待する。

 
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