パナソニックと三洋電機のエコ住宅


パナソニックと三洋電機のエコ住宅

2009年12月24日

毎日新聞サイト12月21日記事「パナソニック:三洋子会社化を完了、取締役3人派遣へ」によれば次のとおりだ。

パナソニックは21日、株式の公開買い付け(TOB)で取得した三洋電機の優先株を議決権のある普通株に転換し、子会社化を完了したと発表した。太陽電池やエコカー向け充電池に強みを持つ三洋をグループに取り込み、環境・エネルギー分野を成長の原動力とする態勢が整った。子会社化に伴い、三洋に取締役を3人派遣する。来年2月1日に執行役員として送り込み、6月の三洋の株主総会で選任の見通し。

パナソニックが三洋株を議決権ベースで50.27%保有する。三洋の決算上の連結子会社化は10年1~3月期からとなる予定。(C)毎日新聞

ということで、パナソニックの三洋電機子会社化は完了し、パナソニックは3人の役員を派遣する、とのことだ。太陽光発電・太陽電池の分野でも、三洋電機の研究開発技術とパナソニックの営業力で今後が楽しみだ。その両社のコラボレーションが今日の話題だ。読売新聞サイトの12月20日記事”パナソニック…「エコ住宅」事業強化 電池分野、三洋との技術融合図る”から一部を引用する。

パナソニックの大坪文雄社長が商品化を目指す住宅用蓄電池は、三洋の子会社化を機に拡充を狙う環境事業の目玉だ。実用化されれば、太陽電池などと組み合わせて自宅で使う電気をほぼ自給自足できる究極のオール電化住宅となりそうだ。

住宅関連の環境機器は、太陽光で発電する太陽光発電システムや、都市ガスなどから電気を作る家庭用燃料電池「エネファーム」などが知られている。ただ、太陽光は夜間に発電できない弱点がある。昼間に太陽光やエネファームなどで作った電気や、料金の安い夜間電力を住宅用蓄電池でためておけば、テレビや照明などの日常生活に使うことができる。電気自動車(EV)や、家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車の充電コストも安くなる。

パナソニックは、三洋と住宅用蓄電池の開発を急ぎ、2011年度ごろの実用化を目指す。住宅はグループのパナホームが作り、太陽光発電システムは三洋が作っている。配電盤などはパナソニック電工が供給する。さらに、家庭内の電気の使用状況を確認できる機能を備えた薄型テレビもパナソニックが供給できる。

家庭内で使うエネルギーをすべて電気でまかなう「オール電化住宅」が普及しつつあるが、パナソニックは、電気を使う側だけでなく、作る側の設備や制御システムまで供給することを目指している。
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ただ、家庭向けの環境関連機器は成長が見込める分野だけに、10年1月から大阪ガスと積水ハウスが、太陽電池と蓄電池などを組み合わせた省エネハウスの実証実験を始めるなど、他メーカーや異業種の参入が相次いでいる。いち早く商品化するパナソニックが、先行するメリットを生かすことができるかどうかが、新たな成長分野で勝ち組になれるかどうかのカギを握る。(C)読売新聞

このブログの12月15日記事「積水ハウスと三洋電機のエコハウス共同開発」で、三洋の大容量リチウムイオン電池と太陽光発電・燃料電池を組み合わせたエコハウスを三洋とセキスイハウスが共同研究すること話題にした。今日の記事もその延長上にある話題だ。

パナソニックの考えているエコ住宅も同様で、大容量蓄電池と太陽光発電、燃料電池により家庭で使用する電気をほぼ自給自足できる究極のエコ住宅だ。このためには、現在のオール電化住宅には無い、電力制御システムが必要になる。太陽光発電の余剰電力と燃料電池による電力は蓄電し、太陽光発電の無い夜間は蓄電池による電力供給、がその制御システムの役割だろう。

このエコ住宅実現に、パナソニックはグループ内にこの目的に適した子会社があるのは強みだ。住宅用蓄電池はパナソニックと三洋電機の共同開発、住宅はパナホーム、配電・制御関係はパナソニック電工、モニターTVはパナソニック、という役割分担だ。

蓄電池については、パナソニックにも製品はあるが、家庭内使用で必要な大容量・大出力の機能を考えると、三洋電機のリチウムイオン電池が採用されるだろう。さらに、EV車やプラグインハイブリッド車の高速充電には大容量の短時間充電に耐えられる蓄電池が必要だが、この目的のためにもリチウムイオン電池が採用されるだろう。

一つだけ懸念がある。引用記事最後の部分に、「2010年1月から大阪ガスと積水ハウスが、太陽電池と蓄電池などを組み合わせた省エネハウスの実証実験を始める」とある。これも全く同じ概念のエコ住宅だ。先のブログ記事のとおり、積水ハウスは三洋電機とも共同研究することになっており、積水ハウスは同じ概念のエコハウスを大阪ガスと三洋電機と別々に研究する、ということになる。もちろん大阪ガスの場合は太陽光発電よりは燃料電池主体の発想のエコ住宅だろう。しかし積水ハウスと三洋電機の組み合わせの研究の方は、いまや三洋電機の親会社のパナソニックに住宅メーカーのパナホームがあることから、積水ハウスと三洋電機の共同研究は頓挫する可能性があるのではないだろうか。

 
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