政府は2020年までに新築住宅の100%を省エネ住宅にすべく規制強化


2020年までに新築住宅の100%を省エネ住宅に

2010年04月19日

少々古いがこのブログの昨年11月24日記事「オフィスビルの省エネ格付け」で、経済産業省は新築ビルの省エネ度を格付けする評価制度の導入を決定したことを書いた。その記事の引用記事の最後に、経済産業省と国土交通省は2010年度に省エネ基準の規制強化策を決める方針であることが書かれていた。今日はその省エネ基準の話題だ。毎日新聞サイトの4月17日記事”新築建築物:全て「エコ住宅に」 法律義務化も検討--国交・経産省方針”から。

国土交通省と経済産業省は16日、住宅やビルなどすべての新築建築物について、省エネ化を目指すことを表明した。二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス削減を後押しするのが狙いで、特に対策の遅れている住宅について、国の省エネ基準を目指す「エコ住宅」の普及拡大を本格化させる。住宅版エコポイント制度の拡充のほか、新築はすべてエコ住宅にすることを法律で義務づける方向で検討を進める。

「新築の住宅建築物の100%の省エネ化を目指す」。直嶋正行経済産業相は16日の閣議後会見で、国交省と協力してエコ住宅の普及に乗り出すことを明言した。
...
新築の建築物について、現在は省エネ法で断熱性や空調、換気設備などについて、一定の基準を設けている。だが、基準を満たさなくても原則的に罰則はなく、基準への適合率は新築住宅の1~2割程度にとどまっている。このため、政府はエコ住宅の建築を後押しするための優遇措置や規制を導入・拡大して、100%のエコ住宅化を目指すことにした。

前原誠司国交相が16日の会見で具体策として挙げたのが「住宅版エコポイント制度」の拡充だ。3月8日から申請を受け付け始めた同制度は、新築物件の場合、一定の省エネ基準を満たせば最大30万ポイントが付与され、30万円相当の地域産品や商品券に交換できる。その制度について、ポイントの上積みや対象の拡大、今年末までとされている実施期間の延長などを検討することにした。

また、現在の省エネ法では、太陽光発電や高効率給湯器などは評価の基準に入っていないため、経産省は同法を改正し、新たな基準を作る方針だ。それでも新築住宅の100%エコ住宅化を実現するには不十分なため、直嶋経産相は「省エネ基準への適合を段階的に義務付けていきたい」と、将来的に法律で規制することが必要との見解を示した。

◇設備の負担が課題

新築建築物の100%省エネ化に向けて、最大の課題となるのがコスト負担だ。環境省の試算では、太陽光発電設備や断熱材、高効率給湯器などを新築住宅に導入する場合、300万円近い追加費用が発生する。

国の省エネ基準を上回ることを新築住宅に義務付ければ、新築の際のコスト増を個人が負担しなければならない。政府は補助金や減税などで負担を軽減する方針だが、財源は限られており、多額の支援は難しい。
...(C)毎日新聞

先のブログでは省エネ基準の対象は新築ビルだったが、今日の引用記事では新築ビルのみならず新築住宅も対象だ。経済産業省は国土交通省と協力してエコ住宅の普及に乗り出す。目標は、2020年度までに新築の100%、つまりすべてを省エネ化することだ。

現在の省エネ法では省エネのための基準は設けられているが、罰則はない、つまり義務ではないため、新築の1~2割しか同基準を満たしていないとか。それを、規制を強化し、かつ優遇措置も加え、つまりアメとムチで100%導入を目指す。そのアメの方は早速、国土交通相が公表した。新築で一定の省エネ基準を満たせば、30万ポイント(つまり30万円相当)が付与される現行の住宅エコポイント制度をさらに拡充する、という策だ。

なお今回の引用記事で初めて知ったが、現在の省エネ法では太陽光発電や高性能給湯器は評価対象ではないそうだ。ちょっと信じられない対応の遅さだが、経済産業省はその省エネ法を改正する。また将来は省エネの義務付けの規制強化が必要と考えているそうだ。

規制強化が実施されると、その省エネ基準に適合するための費用が発生する。環境省の試算ではその追加費用は300万円とか。それに対して太陽光発電設置補助金や住宅エコポイントを貰っても、半分にもならない。省エネという錦の御旗の元で数百万円の費用負担を市民に強いてよいものか、議論が必要だろう。

 
QLOOK ANALYTICS