脱原発を実施しても2050年のGDPはそうでない場合とほとんど同一


脱原発でも太陽光でGDP問題無し

2011年07月05日

毎日新聞サイトの7月3日記事「脱原発:50年の経済影響なし 東京大准教授試算」から一部を引用する。

2050年に「脱原発」を実現した場合の国内の経済影響はほとんどないとの試算を、茂木源人(げんと)・東京大准教授(社会戦略工学)がまとめた。太陽光パネルをすべて国内で生産し、未利用の土地を活用することなどの条件が前提で、実現には政府の姿勢が鍵になりそうだ。

試算は電力会社の依頼を受け実施した。

現在、日本の電源は原発約3割、火力約6割、太陽光を含むその他が約1割。試算では、太陽光パネルの寿命は20年で、発電量は年率1%で劣化するとした。50年までの電力需要を考慮し、(1)原発を段階的に廃止し、その分を太陽光が代替する(2)原発はそのままで、太陽光が普及していく分、火力を減らす(3)原発はそのままで、太陽光は住宅への普及限度の1000万戸まで増え、その分の火力が減る--の3ケースで分析した。

その結果、50年の国内総生産(GDP)は、(1)536兆円(2)533兆7000億円(3)536兆1000億円で、ほぼ同レベルになった。

この理由を、(1)と(2)で太陽光パネル製造や設置費など40年間で162兆8000億円が投入され、製造工場などで雇用が生まれるためと説明している。

東日本大震災前の原発の平均発電量を得るには、1万平方キロの設置面積が必要だが、現存の耕作放棄地などを活用すれば可能という。

一方、電力料金については、20年代半ばに1キロワット時あたり0・6円上がるが、大量生産が実現する30年に元に戻ると分析した。

茂木准教授は「当初の太陽光発電のコストは他電源より高いが、国内ですべて生産すれば経済の足を引っ張ることはない」と話す。(C)毎日新聞

「脱原発」を実施しても国内の経済活動に影響はほとんど無い、という試算結果が出た。この試算を行ったのは、東京大学の茂木源人准教授(社会戦略工学)。最近は社会戦略工学なんていう分野があるのですね。

試算の前提は次のとおりだ。
(A)現在、日本の電源は原発約3割、火力約6割、太陽光を含むその他が約1割。
(B)太陽光パネルの寿命は20年で、発電量は年率1%で劣化する。
(C)太陽光パネルはすべて国内で生産。
(D)太陽光発電の設置場所として未利用の土地を活用する。

次の3つのケース毎に試算した。
(1)原発を段階的に廃止し、その分を太陽光が代替する。
(2)原発はそのままで、太陽光が普及していく分、火力を減らす。
(3)原発はそのままで、太陽光は住宅への普及限度の1000万戸まで増え、その分の火力が減る。

上記の条件で2050年の国内総生産(GDP)を計算したケース毎の結果は次のとおりだ。
(1)536兆円
(2)533兆7000億円
(3)536兆1000億

ということで、どれも同じ数字となる。恐らく、どのような条件を付加すれば同一金額になるのか、という視点で検討したとは思うが、「脱原発」を実施しても経済活動に問題は全く無い、という画期的な研究結果だ。

この結果で困るのは、「原子力ムラ」の住人のみだろう。この試算は電力会社からの依頼によるとあるが、茂木准教授は電力会社からの仕事は以後、来ないだろう。恐らく「原子力ムラ」からの圧力があったと思うが負けずに公表した茂木准教授に拍手。

さあ、「脱原発」を実現するため、次は政治の出番だ。でもその前に首相を変えなければ。

 
QLOOK ANALYTICS