IPCC報告書によれば2050年には再生可能エネルギーによる電力が8割


2050年には再生可能エネルギーによる電力が8割

2011年05月11日

朝日新聞サイトの5月10日記事「再生可能エネルギー、40年後に総電力の最大77%に=国連」から一部を引用する。

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は9日、太陽光や風・水力などを使った再生可能エネルギー発電は、各国で正しい政策が取られれば、2050年までに世界のエネルギー需要の約8割をまかなうことが可能だとする報告書を発表した。

全26ページからなる同報告書は、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開催されたIPCC会合で、各国代表が合意。世界のエネルギー需要に占める再生可能エネルギーの比率は現在12.9%だが、最も普及が進むシナリオでは、2050年までに77%まで引き上げることが可能だとしている。また、その場合は向こう40年で最大5600億トンの二酸化炭素排出量削減が見込めると試算している。

報告書では、再生可能エネルギーは過去数年で急速に普及が進み、コストも低下していると指摘。パチャウリIPCC議長は記者会見で、「風力発電や太陽光発電は特に急増している」と述べた。(C)朝日新聞

「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、このブログでも話題にしたことがあるが、地球温暖化防止の活動によりノーベル平和賞を受賞した国連の機関だ。そのIPCCが5月9日に発表した報告書によれば、「再生可能エネルギー発電は、各国で正しい政策が取られれば、2050年までに世界のエネルギー需要の約8割をまかなうことが可能だ」とのこと。

また報告書では、風力発電や太陽光発電のコストの低下により急増していることも述べられている、とのことだ。日本でも太陽光発電のコストはどんどん下がっている。家庭用の太陽光発電設備なら、条件にもよるが1キロワットあたりの設置費用が50万円台も可能な時代になっている。

ノーベル賞を受賞した国連機関の報告書なので信頼性は高いと思う。あと40年で、再生エネルギー発電が需要の8割を賄える、という、この「8割」という数字は想像よりもずっと高い。ただ、それには前提条件が書かれている。「各国で正しい政策が取られれば」という条件だ。これが最大の問題だろう。

この「正しい政策」とは、化石燃料による発電を衰退させるとともに、原子力発電も廃止する政策がどうしても必要になっている。いったんは原発へブレたドイツも脱原発へ戻った。しかし日本においては、これだけの原発事故が起こったのに動きは鈍い。現政権は一番問題の浜岡原発の停止を命令したが、中部電力が堤防を設置すれば再開は可能なのだ。極めて甘い。政治は、目先の電力ではなく、電力浪費社会の見直しから議論を始めるべきだ。

 
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