日本郵船の太陽光発電搭載船舶


日本郵船の太陽光発電搭載船舶

2009年10月14日

少し前の記事だが、産経新聞サイトの9月2日記事「太陽光パネル搭載船を本格導入へ」から一部を引用する。

日本郵船は2日、太陽光発電システムを搭載した自動車専用船「アウリガ・リーダー」(6万213トン)の実証実験の中間報告を行った。日本-北米など4航海を行った結果、32メガワット時(MWh)の発電量を得ることができ、7トンの燃料削減、22トンの二酸化炭素(CO2)削減につながった。同社では今後、蓄電池を組み合わせた実験などを行い、平成22年以降に発注する自動車専用船から太陽光発電システムを本格的に導入する方針だ。

同システムは新日本石油と共同開発した。船のデッキ部分に40キロワット(kW)級の出力を持つ328枚の太陽光パネルを設置し、発電量に加え、船で使う動力や電力がどの程度まかなえるか調べた。

船は昨年12月19日以降、北米やカリブ海、中近東など4航海(207日)を行った。東京都内で陸上に設置した場合の1・4倍にあたる32MWhの発電が行われた。発電量は一般家庭17軒分の消費電力に相当し、ポンプや照明設備など船で使う電力の約1%、プロペラなどの動力の0・05%がまかなえた。

陸上設置時よりも発電量が多い理由として、日本郵船は「海風で発電システムが冷却されて発電効率が上がったことや、日射量が多かったことなどが考えられる」としている。強風や雷雨、海水などによる劣化は見られなかったという。

同社は今後、電力の安定供給を図るため、大容量の蓄電池を組み合わせた実験などを行う。実用化の際にはデッキ全体に約2千枚の太陽光パネルを設置し、年間約360MWhの発電量を見込む。この場合、船で使う電力の約半分が太陽光発電でまかなえる見通しだ。
...(C)産経新聞

日本郵船が行った、船舶に設置した太陽光発電システム実証実験結果の記事だ。この実証実験では、40キロワットの発電出力の太陽光発電システムを使用した。結果として、陸上設置時よりも発電量が多く、また心配されていた強風や雷雨、海水などによる劣化は見られなかった、とのことだ。

4航海での発電量は207日で32メガワット時、とのこと。さあ、計算だ。365日の発電量は、約56メガワット時、となる。システム出力は40キロワットなので、一般家庭に設置したときの年間発電量は約40メガワット時と想定されるので、たしかに記事にあるように陸上の1.4倍の発電量だ。

発電量が海上のほうが多かった理由として、日本郵船は「海風で発電システムが冷却されて発電効率が上がったことや、日射量が多かったことなどが考えられる」と考えているそうだ。この説は頷ける。

今回は実証実験だったが、実用化の際は「大容量蓄電池も設置し、デッキ全体に約2千枚の太陽光パネルを設置し、年間約360MWhの発電量を見込み、船で使う電力の約半分が太陽光発電でまかなえる見通し」というから壮大だ。今回の実証実験の約6倍強のスケール。ただ、長期間使用の間に海風で腐食が進むと思われるので、その対策がうまく行くか、懸念はある。しかしすばらしい試みなので、是非実用化してもらいたい。

 
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