太陽電池メーカーは変換効率アップの開発を急ぐ


変換効率アップを目指す太陽電池メーカー

2010年03月12日

最近の太陽電池の動向についての毎日新聞サイト2月16日付け記事「太陽電池:変換効率の向上競争激しく」から一部を引用する。

政府の普及支援策を追い風に住宅向けを中心に太陽電池の需要が急拡大していることを受けて、大手メーカー各社による新製品の開発競争も一段と激しくなっている。焦点は太陽光エネルギーを電力に変える効率(変換効率)の向上。変換効率が高まれば、より小さな太陽電池でより多く発電でき、設置スペースが小さくて済むほか、コストダウンにもつながるからだ。

三菱電機は16日、住宅用などで現在主流となっている「多結晶シリコン」を用いたタイプの太陽電池で世界最高となる変換効率19.3%を達成したと発表した。

電気抵抗を従来比4%低減するなどして、太陽光エネルギーを有効利用。これまで同タイプの太陽電池で世界最高だった同社製電池の変換効率(19.1%)を0.2ポイント上回ることに成功した。早期の量産・実用化を目指す考えだ。

一方、国内シェア3位の三洋電機は独自の「HIT太陽電池」で変換効率23%を達成。製品化への応用を急いでいるほか、首位のシャープは原料のシリコンの使用量が少なくコスト競争力の高い「薄膜太陽電池」で高効率の製品の量産を年度内に予定している。各社とも太陽電池事業を「成長戦略の柱」(シャープ幹部)としており、一層の販売拡大に向けて変換効率が高い新製品の開発・早期投入にしのぎを削る。

一方で、産業技術総合研究所の調査によると、95~05年に国内で設置された257件のうち、設置後10年以内に発電量が大幅に落ち込んで、屋根などに設置した太陽電池パネルを交換したケースは34件(約13%)にのぼる。各社は販売した太陽電池やパネルに10年保証を付けているが、消費者からすればパネル交換や故障は不安材料。太陽電池の一層の普及には、変換効率向上とともに、パネルなどの耐久性向上も求められそうだ。(C)毎日新聞

この引用記事では、太陽電池メーカーが変換効率アップに注力していることが書かれている。三菱電機は、多結晶シリコンタイプの太陽電池で世界最高となる変換効率19.3%を達成した。ほとんど20%となるこの数字はいままでは単結晶シリコンタイプの変換効率であり、それを多結晶タイプで達成したことはすばらしい。三菱電機はこの太陽電池の製品化を急ぐ計画だ。

また国内シェア3位の三洋電機は、もともと高い変換効率を誇るHIT太陽電池がメイン製品だ。そのHIT太陽電池を改良し、変換効率23%を達成した、とのことだ。もちろん三洋電機もこの新太陽電池の量産化を急ぐ。

それから国内首位のシャープは、シリコン使用量が少なくて済むが効率はそれほど高くない薄膜系太陽電池の高効率化を目指して開発中、とのことだ。薄膜シリコン系太陽電池で高い変換効率の製品が開発されれば、圧倒的な競争力を持つことは間違いない。

なお引用記事の最後に、少々気になる内容が書かれている。産業技術総合研究所の調査によれば、95~05年に設置された太陽光発電システムのうち設置後10年以内に太陽光パネルを交換した割合は、なんと13%にのぼる、とのことだ。メーカーは10年保障を付けている、とはいえ、これは良くない数字だ。各メーカーの品質向上の多大なる努力が要求されている。

 
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