樹脂を使った新しい太陽電池


樹脂による新しい太陽電池

2010年03月24日

太陽電池の新技術だ。朝日新聞サイトの3月24日付の日刊工業新聞記事「イーメックスと九大、樹状メッキ技術で新型太陽電池セル試作に成功」から。

イーメックス(大阪府吹田市、瀬和信吾社長、06・6368・8434)と九州大学は、独自の樹状メッキ技術などを使って樹脂シート内への太陽光発電用パーツ「フレックス・ソーラー・セル」の試作に成功した。高価な透明電極を使わずロールツーロール法で大面積、フレキシブルなフィルム状太陽電池の量産が可能と見られる。両者は引き続き実用化へ向け協力する。

従来の色素増感型やバルクヘテロ型有機太陽電池は、電極上に光電変換システムを層状に積み上げるやり方だが、新セルは太陽電池のフレームとなる樹脂シート内にあらかじめ電極対を形成。化学操作でシート内へ光合成反応に関連した電子リレー系を組み込んで光電変換システムを構成するため、セルの形状やサイズを自在に設計できる。

セル基材はイオン交換樹脂シートで特殊な基板がいらず、シート両表面に無電解メッキで樹状ナノ構造の金属電極を形成する。電解質として固体のイオン交換樹脂を使っているので耐久性が大きく向上する。

イオン交換樹脂中の電極は表面積が平板の1万倍に達し、光電変換サイクルを大幅に促進する。また金属メッキは電極および集電体として機能し太陽光の利用率を制限する透明電極が不要となる。

さらに九州大学のプラズモニクス技術によって可視域から近赤外域まで広範囲の光捕集が可能となり、新セルの高効率化につながると見ている。(C)日刊工業新聞

この太陽電池の技術はイーメックスと九州大学が開発した。独自の樹脂メッキ技術を使ったもので、大面積かつフレキシブルなフィルム状太陽電池の量産が可能となる太陽電池だ。

フィルム上の太陽電池といえば色素増感タイプや有機タイプの太陽電池があるが、それらは電極上に層状に積み上げる。今回の太陽電池は、そのような高価な透明電極を使わず、太陽電池のフレームとなる樹脂シート内にあらかじめ電極対を形成し、あとは化学的な操作で樹脂シート内に必要な物質を組み込む。

また固体のイオン交換樹脂を使用することで電極の表面積が平板の1万倍に達する、とのことだ。そして九大の技術で、広い範囲の波長の太陽光に反応することが可能になった。これらの積み重ねで、高い変換効率を得ることができるようだが、この記事には変換効率の具体的数字は書かれていなかった。

しかしこの引用記事、専門的過ぎ、応用化学系出身の私も???の部分があった。ともかく、将来有望な新技術が開発されつつあることは確かだ。

 
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