太陽光パネルオーナーと屋根オーナーを結びつける仕組み


太陽光パネルオーナーと屋根オーナー

2012年03月07日

朝日新聞サイトの3月6日長野版記事”「相乗りくん」1号 太陽光発電を開始”から一部を引用する。

原発に依存しない自然エネルギーの普及に向けて活動する、NPO法人上田市民エネルギー(上田市)は5日、太陽光発電によるモデル事業「相乗りくん」の第1号が、上田市内の民家で発電を開始したと発表した。藤川まゆみ代表は「パネルオーナーの事業参加は全国どこからでも可能。より多くの市民に参加してもらえれば」と話している。
 相乗りくんは、ソーラーパネルを設置したいが自宅などでは難しい人(パネルオーナー)と、屋根を貸す人(屋根オーナー)をつなぐ事業。現在、パネルオーナーは27人。一方、屋根オーナーは上田地域を中心に4軒という。

パネルオーナーは10万円から参加できる。試算では、パネルオーナーは設置費用を負担するが、売電によって約10年で費用を回収できる。一方、屋根オーナーは自宅の屋根を活用。設置12年後以降はパネルが自分のものになり、売電料金を得ることが出来るという。

藤川代表は「日照率の高い上田で自然エネルギーを増やしていきたい。屋根がなくても、少額からでも参加できる。今後、太陽光発電だけでなく、ほかの自然エネルギーにも取り組みたい」と話した。(C)朝日新聞

太陽光発電をやりたいが設置場所の屋根が無い人、また設置費用すべての金額の負担は難しい人が居る。一方、自宅に太陽光発電設備を設置することは考えていないが設置場所の屋根を貸しても良い人が居る。この両者を結びつける仕組みが、今日話題の「相乗りくん」だ。これを発案したのはNPO法人上田市民エネルギー。具体的には、次のような仕組みだ。

パネルオーナー、つまり太陽光パネル設置費用負担者は、10万円から参加できる。この費用は売電により約10年で回収できる。

一方、屋根オーナーは、設置12年後以降は太陽光発電設備一式が自分のものとなり、以降、売電料金を得ることができる。

この仕組みは、屋根オーナー側に有利なように思う。パネルオーナーは売電により約10年でかけた費用を回収できるとあるが、この10年という年数は一律に必ずそうなるわけでは無い。屋根オーナーの電力使用状況によるところが大であるためだ。この7月から太陽光発電による電力すべてが電力会社に買い取られる法律が施行されるが、一般家庭においては7月以降も今までどおり、電力使用分を差し引いた、余剰分電力のみが売電の対象なのだ。

10年で元を取ったとしても、売電益を得られるのは、約1年間ということになる。売電による利益を得られるのは、パネルオーナーが最初の11年、屋根オーナーが12年目以降だからだ。

このシステムはスタートしたばかりだが、現在はパネルオーナーが27人、屋根オーナーが4人、とのことで、利益がより得られそうな屋根オーナーのほうが少ないのは意外だ。またパネルオーナーは小額の人が多いと予想される。

このシステム、若干の懸念もある。それは、故障時の費用負担だ。保障期間は問題ないとして、それ以外の期間の故障や、雹・落雷・地震などの天災による損壊時は、どちらが費用負担するのだろうか。もちろん実際の契約ではこのあたりはきちんと決められているだろうが、そのあたりはかなり知りたい情報だ。

それはともかく、太陽光発電を普及させる新たな仕組みを考えた同NPO法人に拍手!!。

 
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