太陽光発電とリチウムイオン蓄電池を連係させる製品


太陽光発電とリチウムイオン蓄電池の連係製品

2012年02月29日

読売新聞サイトの2月24日記事”「住宅用創蓄連携システム」の受注を開始 年内1500セット目標”から一部を引用する。

パナソニックエコソリューションズは、2月23日、太陽電池とリチウムイオン蓄電池とを連携させ、電力を有効活用する「住宅用創蓄連携システム」の受注を3月21日に開始すると発表した。

記者会見で長榮周作社長は、「2012年はスマートハウス元年になる。2012年度は創蓄連携システムで1500セット、蓄電池事業全体で70億円の売上げを見込む」と抱負を語った。

スマートハウスとは、太陽電池、蓄電池、エネルギーを制御するシステムなどを使い、家庭内のエネルギーを最適に制御した住宅のことで、省エネルギー、CO2排出の削減などを実現する。

「住宅用創蓄連携システム」は、太陽電池と4.65kWhリチウムイオン蓄電池ユニット、太陽電池と蓄電池のパワーコンディショナー機能を一体化した新開発のパワーステーションで構成する。

日中は太陽光で発電した電力を家庭内で使用し、余剰電力は蓄電池に充電できる。蓄えた電力は、日中の電力供給を安定化し、太陽光発電ができない夜間に利用。また、電気代の安い夜間の電力を蓄えることもできる。充電時間は、晴天時で約4時間。蓄電池は、緊急時に備えて一定量の電力を残すように設定されている。

停電時は、あらかじめ設定した照明器具、冷蔵庫、携帯電話やスマートフォンなどの通信機器への配電に切り替わり、蓄電池がフル充電の場合、約2日分の電力を供給する。

平常時は夜間の電気を蓄え、電気代の高い時間帯に放電する「経済優先モード」、太陽光発電システムでつくった電気を蓄え、夜間もクリーンエネルギーを使用できる「環境優先モード」、停電や災害に備えて常に蓄電池を満充電する「蓄電優先モード」を備え、利用者の要望に合わせて設定できる。希望小売価格は189万円で、別途工事費などが必要になる。(C)読売新聞

太陽光発電システムと高性能蓄電池を組み合わせ、インテリジェントに蓄電・放電する家庭用の製品の登場が待ち望まれていた。今日の話題は、大手メーカーによるそのような製品が発売される、というニュースだ。

この製品は、パワーステーション(R)と呼ばれる進化したパワーコンディショナーと、高性能なリチウムイオン蓄電池の2つのユニットから成る。

前者は、太陽光発電におけるパワーコンディショナーと蓄電池のパワーコンディショナーの各機能を併せ持つユニット。パワーコンディショナーとは、太陽光発電や蓄電池側の直流と、交流100Vの変換機能の製品と考えるとわかりやすい。

リチウムイオン蓄電池の容量は 4.65キロワット時。上記記事では停電時に2日分の電力を供給、とあるが、容量が4.65キロワット時なのでその間に使用できる機器は限られている。この製品のメーカーホームページによれば、次の機器の使用しか想定していない。
(1)冷蔵庫180×8時間
(2)テレビ100W×3時間
(3)LED照明50W×4時間
(4)通信機器100W×1時間
この合計が2040Whとなり、2日でだいたい蓄電池の容量となってしまう。

ただ日中が晴れていれば太陽光発電からの充電がある。晴天時は4時間の充電でフルになるとのことなので、停電が続いても晴れていれば最低限の電力は確保できる、ということだ。

またこの製品にはインテリジェント機能として3つのモードが設定できる。電気代の高い時間帯に放電する「経済優先モード」、太陽光発電システムでつくった電気を蓄え、夜間もクリーンエネルギーを使用できる「環境優先モード」、停電や災害に備えて常に蓄電池を満充電する「蓄電優先モード」の3つだ。

また電力の安い夜間電力を使用した充電も可能だ。そして太陽光発電が行われている日中で蓄電池がフル充電であれば、もちろん余剰電力は電力会社に売電可能だ。なお電力会社との契約により、蓄電された電力の売電はできないようになっている。

全体の構成は、上記メーカーホームページ中の構成図がわかりやすい。

また停電時は、配電盤の設定により電力を供給できるラインを設定できる。停電時は冷蔵庫とテレビのみ電力を供給する、という設定が可能ということだ。太陽光発電のみの場合の自立発電時は、専用のコンセントからしか電力を使用できなかったが、今回の製品ではそのようなことにはならない。これは大きなメリットと思う。

さて価格は、上記2つのユニットで計189万円と、安くは無い。そして別途工事費がかかる。そして大事なことは、この価格に太陽光発電パネルは含まれていない、ということだ。高機能のパワーコンディショナーとリチウムイオン蓄電池なので、この価格はやむを得ないとは思うが、更なる企業努力に期待したい。もっと安くなれば、膨大な市場となるはずだからだ。

 
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