東芝は太陽光発電と鉛蓄電池を組み合わせた新製品を発売


東芝の太陽光発電と蓄電池を組み合わせた新製品

2011年06月06日

朝日新聞サイトの5月31日付け日刊工業新聞記事「東芝、鉛蓄電池を標準搭載した太陽光発電システム投入」から一部を引用する。

東芝は30日、蓄電池付き太陽光発電システムを住宅メーカー向けに販売すると発表した。太陽光システムと鉛蓄電池を組み合わせることで、太陽光で発電した電力を蓄電池に充電して、電力不足時や停電時の電力確保につなげられるようにした。東日本大震災以降の電力不足で、発電した電力の蓄電ニーズは高まっている。今年度1000棟分の販売を目指す。

同システムは、700ワット相当の家電機器を約3時間動かすことが可能な鉛蓄電池を標準搭載。増設バッテリーを使うことで、容量を拡張できる。

東芝によれば、住宅用太陽光発電システムの市場規模は2015年度に10年度比77・8%増の8000億円に達する見通し。東芝は今後、製品群を拡充し、成長市場で需要の取り込みにつなげる。(C)日刊工業新聞社

東芝は自社では太陽光パネルは生産していない。しかし東芝は昨年から住宅用太陽光発電の分野に参入した。このブログの2010年2月25日記事「東芝は住宅用の太陽光発電の市場に参入」によれば、東芝が販売する太陽光パネルは米国サンパワー製だ。この太陽光パネルは、変換効率が世界最高水準という大きな特徴がある。

その東芝がこのたび、太陽光発電と蓄電池を組み合わせたシステムの販売を発表した。この家庭用の蓄電池の分野は、このブログでも最近かなり話題にしているとおり、今後の大きな伸びが期待できる分野だ。

この製品は、停電時に700ワット相当の家電を約3時間動かすことが可能な蓄電池の能力とのことだ。この「3時間」という時間はこの春の計画停電でお馴染みの停電時間だ。その時間、恐らく冷蔵庫と照明の一部を動作させるための700ワット、そして3時間という設計にしたのだろう。

そしてその蓄電池は、この製品では鉛蓄電池だ。しかし東芝の将来構想ではそうではない。SankeいBizサイトの4月19日記事「電機各社、蓄電池事業を強化 スマートグリッドの流れ加速」の中で、東芝については次のように書かれている。

東芝は2012年に予定していた家庭用蓄電池の発売を6月に早める方針だ。詳細はこれから詰めるが、同社が独自開発したリチウムイオン電池を搭載し、1~5キロワット時の範囲内で3種類を投入する見通し。1キロワット時の蓄電池では500リットルの冷蔵庫を5時間冷やすことができる。

同社は今回の震災を受け、「スマートグリッドを念頭に置いた被災地の再建」(佐々木則夫社長)を目指している。太陽光発電システムで電気を「作り」、蓄電池で「貯める」というシステムを構築すれば、非常時だけでなく平時も含めた省エネに貢献できる。(C)SankeiBiz

この震災を受け、家庭用蓄電池、それもリチウムイオン蓄電池を使用する高性能な製品を6月から投入する、とのことだ。ただ、リチウムイオン蓄電池を使用する製品は高性能だが現段階では高価格だ。太陽光発電と組み合わせる上記製品では、リチウムイオン電池を太陽光発電システムに組み合わせると倍の価格になってしまうことも想定される。そこで、この製品では鉛蓄電池を組み合わせたのだろう。

 
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