風力発電が進展しないワケ


風力発電が進展しないワケ

2009年12月13日

このブログは太陽光発電に関するブログだが、今日の話題は風力発電。朝日新聞サイトの12月9日記事「脱CO2社会へ:太陽も寒風も」の後半部分から一部を引用する。

◎風力にも支援を

「国は太陽光だけでなく風力の支援にも力を入れてほしい」。市民からの出資を募って建てた秋田県内の風力発電機3基を支援するNPO「市民風車の会 あきた」の原田美菜子代表はこう訴える。

東北の風力は、普及の遅れた太陽光発電と対照的に全国で最も開発が進む。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によると、都道府県別の導入量で青森が1位(約28万キロワット)、秋田が4位(約12万キロワット)、さらに7位に福島、11位に岩手と続く「風力の宝庫」だ。

だが、買い取り価格は1キロワット時当たりおおむね10円を下回り、太陽光発電とは対照的だ。これでは風力発電会社は採算がほとんど取れない。一方、電力会社は風力の電気は出力が安定しないとして、国に定められた義務量以上に買い取るのをいやがる。このため、風力発電を建てる場所はいくらでもあるのに伸び悩んできた。

だが、課題を乗り越えようという動きも出てきた。青森県六ケ所村では、IT技術で電力の出し入れを把握し、安定かつ効率よく配分する「スマートグリッド(賢い送電線網)」の試みが始まった。風力の電気をためる大型蓄電池も使い、来夏をめどに実証実験をする。

世界の風力発電にくわしい足利工業大学の牛山泉学長は「欧米では電力会社が送電網を網目状に張り巡らすなど、戦略的に自然エネルギーを増やしている。東北の豊かな資源を眠らせてはいけない」と強調した。(C)朝日新聞

この引用記事によれば、東北地方は風力発電が盛んだ。発電量では青森1位、秋田4位、福島7位、岩手11位とのこと。

しかし、この風力発電は伸び悩んでいる。大きな原因は、買取価格の低さだ。風力発電の買取価格は1キロワットあたり10円以下で、48円の風力発電とは比較にならない低さ。それというのも、電力会社が出力の安定しない風力発電による電力の買取に消極的で、国に定められた買取義務量以上の買取を嫌がっている、という背景事情がある。

風力発電の出力の安定しないことが普及の進まない原因とすれば、解決方法はこのブログでも何回も登場しているスマートグリッド技術だ。青森県六ケ所村ではこのスマートグリッドを使用した試行が始まったそうだ。これには大型蓄電池も使用し、来年夏を目処としている実証実験、とのことだ。

出力の安定しない自然エネルギーによる発電は、風力のみならず太陽光発電でも同様だ。だからこそスマートグリッド技術が必要なのだ。日本ではスマートグリッド技術は確立されているので、あとは普及が課題だ。スマートグリッド技術が普及すれば、風力発電を太陽光発電と差別する云われはなくなるはずだ。

まあ、風力発電には若干のマイナスもある。それは、低周波騒音、バードストライク(風車への鳥の衝突)、景観の3点だ。バードストライク以外は、最近の欧米でやっているように海上への設置で解決できる。残りはバードストライク対応で、これさえ解決する技術が開発されれば、東北地方の風力発電はますます盛んになることが予想できる。

 
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