積雪地域の太陽光発電システムの効率


積雪地域の太陽光発電システムの効率

2009年11月17日

雪国の太陽光発電システムにおいて、積雪によりどれだけ発電ロスしているのだろうか。そのテーマの研究論文を見つけた。山形県立産業技術短期大学校の紀要論文で、報告者は江川嘉幸氏。論文は2つあり、山形県内における住宅用太陽光発電システムの冬季性能実測調査と、山形県内における住宅用太陽光発電システムの冬季性能実測調査 その2だ。簡単にまとめると、次のとおり。

(1)山形市と仙台市の太陽光発電システム発電量を比較すると、年間約90Kwh、約3%程度しか差が無い。10月から3月は仙台市が多いが4月から9月は山形市の発電量の方が多い。
(2)太陽光発電パネル上の雪のため日照があっても発電量が無い・少ないことが観測された。
(3)積雪期のうち、12月と1月は積雪による発電ロスが多いが、2月と3月は発電ロスは少ない。
(4)12~3月の積雪による発電ロスは、非積雪期の約1か月分、または発電実績の9%に相当。
(5)上記(4)の結果より、積雪地域の太陽光発電システムは年間を通して考えれば十分有効的である。

雪国にある大学らしい研究テーマだ。「12~3月の積雪による発電ロスは、非積雪期の約1か月分、または発電実績の9%に相当」という実験結果は、大きな意味を持つ。この結果により論文の筆者は「積雪地域の太陽光発電システムは年間を通して考えれば十分有効的」という結論を出しているが、これには私は異論がある。確かに「有効的」ではあるが積雪期は「非効率」と考えざるを得ない。なんらかの融雪装置、雪落下装置などを太陽光パネルに設置することで、もっと有効的な発電システムになることは間違いない。この研究の続編としてそのあたりのテーマを期待する。

 
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