再生可能エネルギーの全量固定価格買い取りは15年後に年1兆4694億円にのぼる


再生可能エネルギーの全量固定価格買い取り

2010年03月07日

毎日新聞サイト3月3日記事「再生エネルギー:買い取り額15年後は5倍に」から。

政府が検討を進めている再生可能エネルギーの全量固定価格買い取り制度について、経済産業省は3日、制度開始から15年後の買い取り総額が最大で年1兆4694億円になるとの試算を明らかにした。昨年11月に始まった太陽光発電の余剰買い取り制度の試算額(最大で年3000億円)の約5倍となる。

有識者らでつくる制度検討のプロジェクトチーム(PT)に示した。買い取り対象を太陽光、風力、地熱、中小水力、バイオマスと想定。額が最大になるのは、太陽光を1キロワット時当たり42円で10年間、他を20円で20年間買い取る場合。

PTは3月中に制度の選択肢を示す方針。太陽光の余剰電力買い取り制度では、買い取り費用が電気料金に上乗せされ、家庭の負担は5~10年後に月最大100円程度となる見通し。すべての再生可能エネルギーを全量買い取れば負担は数倍に増えるとみられる。(C)毎日新聞

同じ内容の記事がNIKKEI NETサイトにあった。当サイト3月3日記事「再生可能エネルギー買い取り、民間負担最大年8227億円 経産省試算」から一部を引用する。

経済産業省は3日、太陽光など再生可能エネルギーの全量買い取りに関するプロジェクトチームの会合を開き、制度を導入した場合の普及量や負担額の試算を公表した。買い取り価格を高めに設定すれば、普及に弾みがつくが、企業と家庭の負担も増し、民間の負担は最大で年間8227億円に上る。政府が掲げる温暖化ガス削減目標を達成しようとすれば、負担はさらに膨らむ可能性もあり、政府は難しい判断を迫られそうだ。

買い取り制度は政府が掲げる国内の温暖化ガスを2020年までに1990年比25%減らす目標を達成するための主要対策と位置付けられている。経産省は試算を基に、月内に複数の制度案を提示する。国民からの意見を募った上で、来年の通常国会への法案提出を目指す。 (C)NIKKEI NET

再生可能エネルギーの全量固定価格買い取り制度を検討する経済産業省のプロジェクトチームについては、このブログでも何回か書いた。直近記事は昨年末12月9日の経済産業省の全量買取制度導入作業部会ヒアリング-2だ。そのプロジェクトチームに対し経済産業省は全量買取の試算を示した。この公表された試算に対し、毎日新聞と日経で記事内容が全然異なることが非常に興味深い。

毎日新聞が報じた内容では、「制度開始から15年後の買い取り総額が最大で年1兆4694億円」とのこと。一方、日経では「民間の負担は最大で年間8227億円」だ。毎日新聞の数字は日経の数字の約1.8倍にも上る。

毎日新聞は、太陽光を1キロワット時当たり42円で10年間、他を20円という前提で制度開始後15年後の数字と明記してある。一方、日経の数字では、何年後の数字か、その前提となる買取価格がいくらであるか、は明記されていない。この勝負、明確に書かれた毎日新聞の勝ちだ。

それにしてもこの毎日新聞の年1兆4694億円という数字は膨大だ。これをすべて電気料金の上乗せで全電力消費者が支払うことには無理がある。このブログで何回か提案しているように、ここには税金を投入しなければならないだろう。

 
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